かっクンのブログ

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私の腕時計遍歴 エベル(エルプリメロ)

36,000ビートに魅かれて

 タグホイヤーのクォーツ式腕時計s/elシリーズは持っていたのですが、どうしても機械式のムーブメントが欲しくて探していたところ、36,000ビートという単語にくぎ付けになってしまいました。毎時36,000ビート、つまり1秒間に10ビート(振動)ということです。当時このムーブメントを量産することができたのはゼニスというメーカーのみでした。このゼニスのムーブメントはエルプリメロと言われているもので、ロレックスのデイトナ Ref.16520に採用されたものです。(ただし、ロレックスらしく耐久性を重んじてあえて振動数を毎時28,800ビートに落としています)

 エルプリメロの腕時計が欲しいな~ ロレックスは買えないし、ゼニスのデザインは残念ながら私の好みではありませんでした。

当時、ゼニスの時計はリズム時計が輸入代理店をしていのですね、びっくりです。

 

 すると、、エベルというメーカーがエルプリメロを搭載した腕時計を出しているではないですか。

 エベルは創業は1911年で「時の建築家」を標榜し、ヨーロッパのエスプリの薫り高い時計ブランドです。一時はドイツでロレックスをしのぐ販売数を誇ったほど人気でした。テニスプレーヤーなどがこの時計をして試合していたのを覚えています。しかし、創業者が投資に失敗しLVMH(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)傘下に入り残念ながら没落していきます。

 私が個人輸入で安く購入したエベルの腕時計がこれです。

 ムーブメントはエルプリメロ、ロレックスやゼニスよりも一回り小さくデザインも私のお気に入りです。なめらかな曲線が美しくないですか!しかも、36,000ビートは伊達ではありません、機械式ムーブメントとは思えないほどの正確さ、1日数秒程度進むぐらいでした。すごいですね。機械式腕時計は遅れるのは致命的!ずれても時間が進む方にずれるのがグッドです。

メインテナンスに一苦労(暗黒の時代)

 エベルの腕時計は国際保証がされていて、どこで買おうが5年間の保証がうけられます。当時の代理店の一つが銀座和光でした。機械式ムーブメントは5年に1回はオーバーホールが必要ということでした。最初のオーバーホールに銀座和光にお願いしました。しかし、戻ってきたとたん秒針が脱落、困ったものです。当時クォーツ時計が全盛で日本国内の時計職人の技術も失墜していたのでしょうか。オーバーホールに出すと調子が悪くなって返ってくるのです。時計としての機能は問題ないのですが、ストップウォッチ機能などが問題を起こし複雑機械式時計の難しいさを痛感しました。それに追い打ちをかけたのが先ほど話したLVMH傘下になったことです。銀座和光さんは昔代理店だったこともあり絶対にオーバーホールできないとは言いませんが、実際どこの時計職人がオーバーホールしているのか怪しい時代に一時なってしまいました。

 現在は株式会社ムラキの時計部が代理店のようで、前回のオーバーホールは直接持ち込んでちゃんとやっていただけました。良かったぁ。

まとめ

 時計を買うのは難しいですね。私は基本デザイン重視で腕時計を買ってきました。ただ、高級な腕時計は修理などがちゃんとできることが最重要です。買った時は将来そのメーカーや代理店がどうなるかはわかりません。

 結局、行きつくところはロレックスの腕時計ということになるのでしょうか?経営基盤がしっかりしている、日本国内の販売もメインテナンスもしっかりしている。最悪リセールバリューもある。デザイン重視の私としてはちょっと悲しいです。